2018年5月11日 (金)

信州上田への乗務日記・番外編

こんにちは。

2回連続でお伝えした、4月13日の特別運行「上越高田・上田号」。今日は番外編としてその舞台裏をご紹介したいと思います。

180214_toki_poster_ueda_b1

ご覧ください。このセンスを感じるポスターを。

デザインはもちろん川西デザイナーです。

「企画を知った段階からこのデザインが浮かんでいました。」

と振り返る渾身の作は、中心に「毘」を配置した上越沿線の皆様が胸を熱くするデザインです。

Img_0934

Img_0942

上越、上田の両市で大々的に記者会見が行われ、発売した商品が即日完売した頃、こっそり行われたのが試運転。

観光列車「ろくもん」が、高田駅にやって来ました。

Dsc_2449

初めてのトキ鉄線内の走行のため、運転士をはじめとしたトキ鉄のスタッフも緊張の連続です。

沿線にはファンの皆様がたくさんいらっしゃいました。

Dsc_2455

ろくもん客室乗務員の皆様は高田駅で記念撮影、

かけ声はもちろん「ハイ、ろくもん~♪」。

Dscn1956

さて、運行日が迫った4月某日。快晴のこの日、ついに雪月花の試運転です。

社長の嶋津が乗り込み、入念に沿線の見どころと車内の演出をチェックします。

Dscn1993

Dscn1992

初めて善光寺平に降り立つ雪月花。

「冠着太鼓」での盛大なおもてなしが予定されている戸倉駅では、お客様の動線を確認します。

Dscn1968

Dscn1974

Dscn1975

駅員さんのDIYだという木の壁が印象的な戸倉駅は、戸倉上山田温泉の玄関口で、そば屋さんや喫茶店が現役の魅力的な駅です。

Dscn1973

Dscn1976

ろくもんも停車実績がない三才駅は専属車掌のチョイス。

さらなる魅力がないか、危険な箇所はないか、チェックです。

Dscn1983

Dscn1985

Dscn1988 ホームがカーブしているので、大きな段差に注意が必要ですね。

Dscn1990

Dscn1981

Dscn1991

しな鉄線内は専属車掌とは別に本務の車掌が乗務します。このお二人を紹介しなくてはいけませんね。

しなの鉄道様で車掌の指導を担当されていらっしゃる寺島さん(左)と当日の乗務を担当してくださる佐藤さん(中)。お世話になりました。

Dscn1996

Dscn1998

Dscn1997

続いて牟礼駅では、明治時代から現役の跨線橋も確認し、ファンの方の質問に備えます。「越屋根(こしやね)」が美しい牟礼の駅舎は、観光協会の事務所としても活用されています。

Dscn2000

名物だった天狗のモニュメントは老朽化のため、新しいモニュメントに変更されています。こちらもきれいですね。図柄は飯綱名物の林檎です。

Dscn2003

飯縄山、黒姫山と北信五岳の山麓を走行した雪月花は一気に高田へ。

高田駅ではお出迎えイベントに備え、広いホームに停車させます。入念に停止位置の確認をします。

Dscn2008

Dscn2011

Dscn2012

最後に、川西氏デザイン、燕振興工業謹製の特製サボを差し込みます。

Csc_0087

かくして、雪月花とろくもんは川中島を越えて、無事に特別運行を務めることができました。

今後とも、折に触れて特別運行(他社線への乗入れ)を実施して参ります。

皆様、応援よろしくお願いします!

Dscn1979

2018年4月28日 (土)

信州上田への乗務日記・後編

こんにちは。今日は前回に引き続き、4月13日の特別運行「上越高田・上田号」午後便の様子をご紹介して参ります。

Csc_0087

上越、上田の両市、両商工会議所の繋がりを背景に、その懸け橋として相互乗入れを拝命した観光列車「ろくもん」と「えちごトキめきリゾート雪月花」。

川中島を越えて信州上田まで。壮大な運行へいざ、出陣!ということで、ついに上田駅に到着した雪月花。

Csc_0066

甲冑駅長として有名な酒井駅長がこの笑顔でポーズです。

隣県のリゾート列車をとても歓迎してくださる長野の皆様。ほんとうにありがとうございます。

そして、

Csc_0067

感動している場合ではありません。

これから短い時間で折返し、午後便のお客様を迎えます!

Csc_0068

Csc_0070

長野をはじめとした県外の皆様で満席となった「上越高田・上田号」午後便。越後高田へ向け、いざ出発です。

上田の皆様、約100名でお見送りいただきました。上田城を横目に、短い滞在を終えた雪月花はゆっくりとエンジンをふかします。

Csc_0075

列車はすぐに戸倉駅へ。お客様は温泉茶をお楽しみになりますが・・・

「冠着太鼓」の皆様はなんだかソワソワしています。

Csc_0076

Csc_0077

ファンの皆様がカメラを構えるそこに!

Csc_0078

ろくもんです。観光列車「ろくもん」号が雪月花の真横に!

Csc_0080

運行時刻の関係で2分間。戸倉駅で相見えた両者。実は、真横に並ぶようにしなの鉄道様が「ろくもん」号の到着ホームを変更してくれたのです。

なんと素晴らしい演出!!ファンの皆様は夢中でシャッターを切ります。

Csc_0083

Csc_0084

Csc_0085

「冠着太鼓」の力強い演奏の中、戸倉駅の皆様、戸倉運輸区の皆様、「ろくもん」客室乗務員の皆様、さらには運行補助で出張した弊社のスタッフにも見送られ、ゆっくり、ゆっくりと戸倉駅を後にします。

Csc_0086

川中島を快走した雪月花は長野のベッドタウン、三才駅へ。ここはまさに「三才児の聖地」。「ウェルカム三歳児プロジェクト」の皆様と「サイまる」が雪月花を歓迎してくださいます。

Csc_0088

Csc_0089

お客様の中には駅前の「おやき」をお求めになる方も。長野名物の「おやき」。こちら三才駅前の「おやき」は「蒸しおやき」。写真がないのが残念!

リンゴ畑を越えて雪月花は一路、急勾配区間に。

Csc_0092

桜が満開の牟礼駅に滑り込みました。ここでのお出迎えは、ん?

Csc_0091

「みつどん」です。

Csc_0095

飯綱町のPRキャラクターがテーマソングをバックに自らりんごジュースを振舞ってくれました。このジュースが美味!ありがとうございます!

Csc_0097

県境を越え、「頸城平」に一気に舞い降りた雪月花は、村山上越市長をはじめとした上越の面々が待ち受ける高田駅に無事、戻って参りました。

ホームに降り立つお客様の笑顔。また、直接お褒めの言葉を頂戴したお客様。初めての上田への乗務で緊張の連続だった私たちにとって、最高の贈り物です。ご乗車ありがとうございました。

Csc_0082

次回は当ブログ名物の舞台裏を少しご紹介したいと思います。

お楽しみに!

2018年4月18日 (水)

信州上田への乗務日記・前編

こんにちは。更新が滞っていて申し訳ございません。

冬期特別運行を無事終えた雪月花は、実は通常運行の合間に大きなイベントの準備をしていたのです。それが4月13日の特別運行「上越高田・上田号」です。

 

「上越高田・上田号」についてはこちら(PDF)

 

昨秋の、JR様の要請で運行した他社線乗入れとは異なり、我々が自ら商品を販売する本格的な運行の第一弾。

今回は、その様子をご紹介して参ります。

Csc_0042

上越、上田の両市、両商工会議所の繋がりを背景に、その懸け橋として相互乗入れを拝命した観光列車「ろくもん」と「えちごトキめきリゾート雪月花」。

「妙高はねうまライン」から「しなの鉄道北しなの線」「JR信越本線」「しなの鉄道線」を経由し、川中島を越えて信州上田まで。壮大な運行へいざ、出陣です。

Csc_0032

Csc_0035

午前便は直江津、高田、上越妙高の各駅からご乗車いただける設定としており、専属車掌が緊張気味に手笛を吹鳴すると、サポーターズクラブの皆様に見送られ、雪月花はゆっくりと直江津駅を後にします。

Csc_0039

春日山にも見送られた雪月花は高田駅に滑り込みます。今回の時期設定は「高田城百万人観桜会」と「上田城千本桜まつり」を背景としており、高田駅がメインの起点です。ここでは地元園児の皆様が集まってくださいました。

Csc_0040

Csc_0041

そしてなんと、御館様(上杉謙信公)が!!記念すべき上田への初陣を見送るため、御自らご出陣いただきました。「上杉おもてなし武将隊」の皆様、ありがとうございました。

Csc_0046

続いて列車は、スイッチバックを経て二本木駅へ。

通常便と同様、専属車掌が「二本木駅ミニツアー」にご案内します。地元上越からご乗車の皆様も、なかなか訪れることのない二本木に興味津々のご様子です。

Csc_0047

Csc_0048

Csc_0050

東條管理駅長に見送られ、列車は急勾配を登ります。

Csc_0052

Csc_0053

ご覧ください、この美しい「妙高山」を。「はねうま」がはっきり浮き出た「越後富士」も、初陣を祝っています。

一方車内ではワインのサービスが始まります。

Csc_0054

今回は「岩の原葡萄園」様との初コラボ。「日本のワインぶどうの父・川上善兵衛」の生誕150年を迎えた「岩の原葡萄園」より、企画部長でソムリエの鋤柄様にご乗車いただき、自慢のワインをサービスしていただきます。

Csc_0060

Csc_0055

「逆Ω」を俯瞰した雪月花は県境を越え、長野県へ。まさに歴史的な瞬間です!

旧北国街道沿いの「しなの鉄道・北しなの線」、「関川の関所」「小林一茶の故郷・柏原宿」と、名所旧跡が続きます。

Csc_0058

「武州加州道中境」の牟礼駅では満開の桜がお出迎え。ここは江戸から金沢への加賀前田藩の大名行列のちょうど中間地点。JR時代は牟礼駅から東京と金沢の運賃が同じだったんだとか。

Csc_0057

「北信五岳」の「飯綱山」を振り返りながら、「善光寺平」へ下ります。

長野のベッドタウンを快走した雪月花は最後の停車駅、戸倉へ。

Csc_0061

Csc_0059

「姨捨伝説」でお馴染みの「冠着山」が後方にそびえ、「戸倉上山田温泉」の玄関口である戸倉駅。「冠着太鼓」と温泉のお湯で淹れたお茶が雪月花を盛大にお出迎えです。

Csc_0073

「北信五岳」の美しい山並み、山あいの満開の桜、広大なリンゴ畑とベッドタウンの快走、そして因縁の地「川中島」・・・あっという間の3時間です。

列車は「真田三代の城下町」上田に到着してしまいました。

Csc_0063

ホームにはしなの鉄道様の玉木社長をはじめとした大勢の皆様が!

雪月花の初陣の喜びを、お客様、クルーと一体になって分かち合いました。

上田の皆様、本当にありがとうございました。

しかしっ!今回の雪月花はこれで終わりではありません。そう、午後便です。

Csc_0078

午後便ではなんと・・・

ここから先は次回、お伝えします。お楽しみに!

2018年2月 7日 (水)

今週の乗務日記

こんにちは。「冬期特別運行・高田コース」、好評運行中です。

その様子を少しご紹介します。

Img_2826

2月のフレンチ便は、上越市と「雪室推進プロジェクト」とのコラボ企画で、食材には可能な限り雪室貯蔵して旨味を引き出した食材を使用しています。

ランチョンマットは「おいしいカルチャーショック」に変更されています。

※雪室:豪雪に悩まされた上越地方はかつて、天然の雪を貯蔵し冷熱源とした。

Img_2834

Img_2831

Img_2836

この日の「雪国の雁木通りツアー」は特別編。

瞽女の門付けを再現した「あわゆき道中」を見学していただきます。

Img_2856

瞽女とは、盲目の女旅芸人で、高田瞽女の中には人間国宝にも指定された親方が存在しましたが、現在は保存のため、目の見える歌い手が継承しています。長期間の巡業先で、瞽女が来たことを告げて回る門付け。昭和39年に高田瞽女が最後の巡業を終えた今、この再現イベントでしか見ることができません。

Img_2860

Img_2852

瞽女さんに扮した皆さんが角巻を着て門付けに旅立った後は、実際に雪国装束を試着していただきました。雁木干し大根が撮影に花を添えます。

Img_2847

Img_2864

瞽女唄の余韻に浸りながら、列車は豪雪の急勾配を一路二本木へ。

Img_2869

Img_2870

そろそろ雪下ろしが必要でしょうか・・・

新井駅では、恒例のトキテツくん雪だるまに加えて、

Img_2876

Img_2879

ミニかまくらです!!もちろん、駅長と除雪スタッフの皆さんの渾身の作!

Img_2885

冬期特別運行「高田コース」、まだ間に合います!

皆様のお電話、お待ちしております。

2018年1月29日 (月)

1月の乗務日記

ご無沙汰しております。1月は「冬期特別運行・高田コース」、多くの皆様にご乗車いただいております。

その様子を少しご紹介します。

Img_2793

Img_0269

ついに降りました。雪です!

皆様、越後上越は雪の中です。1・2月は「雪国の雁木通りツアー」をメインとした「高田コース」です。それでは、出発進行!!

Img_0263

冬期特別運行の魅力の一つである日本海の荒波を横目に、列車は直江津を経て「花と歴史の城下町」高田へ。

と、その前に。

Img_2769

ご覧ください、このハイデッキ。ランプがおかしい!!

Img_2775

この度、ハイデッキ席(貸切)のテーブルランプは上越市のガラス工房「falaj」丸山氏によるオブジェに変更されております。

なんのオブジェかは、実際にご覧ください!

Img_2534

このお出迎えをご覧ください。

地元有志の皆様によります高田駅での雪国装束を用いたお出迎え。パンフレットでもご紹介しておりますが、お客様からは歓声が聞こえます。

いよいよ、「雪国の雁木通りツアー」の始まりです。

Img_2572

Img_2573

昨年大好評だった高田の街歩きですが、一部、「高田って城下町なの?」という声も聞かれました。今年はグレードアップした雁木通りツアー、バスで市街地を巡ります。

Cimg3658

Img_2797

バスは北国街道沿いのアーケードから雁木通り、高田城の堀周りを走行、バスガイドさんの軽快な案内で、高田のまち造りの経緯や背景を体系的にご覧いただきます。運行は地元「頸城自動車」様にご担当いただいております。

Cimg3659

そしてバスは高田文明開化の象徴、百年映画館「高田世界館」へ。

Cimg3662

Img_2549

Cimg3663

明治44年に芝居小屋として誕生した高田世界館は、NPO法人によって今でも毎日映画を上映している現役最古の映画館で、建物は登録有形文化財です。

もちろん、映写室の見学も!

Cimg3665

次に訪れるのは伝統的な雁木町屋。写真は町家交流館「高田小町」ですが、今年はどの町家にご案内するか、その日によって異なります。リピーターの方にはワクワク感倍増です。

Cimg3668

Img_2807

おふるまいや買い物タイムを経て、お客様は再び列車へ。

ここから雪月花がエンジンを唸らせ、豪雪の急勾配を登ります。

Img_2818

Img_2814

二本木駅はすっかり雪に埋まってしまいました。当然この豪雪と、スイッチバック、二本木駅ミニツアーはセットで体験していただきます。

そして今回、時間調整のため初めて停車となったのが新井駅。北国街道の宿場町で、昭和に入って化学工場の進出で急激な発展を見せます。

Img_2556

Img_0279

ここでは駅長と除雪スタッフの皆さんが雪だるまを作ってお出迎え。

この日はトキテツくんの雪だるま!このクオリティーに脱帽です。

Img_2823

収まりきらない冬の上越の魅力がぎゅっとつまった4時間弱。

2月の冬期特別運行「高田コース」、まだご予約可能です。

皆様のお電話、お待ちしております!